元ちゃんハウスとは?

金沢の町で
いつまでも、自分らしく
暮らし続けたい。

がんに影響を受ける人たちが、さまざまな困難や悩みを、専門家に相談できる。
病院の〝外〟では孤立しがちな人たちが、だれかとつながることができる。
だれもが一人の人間としてその人らしさを取り戻していく。
元ちゃんハウスは金沢の町で暮らしたいと願うあなたを応援します。

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だれかと誰かがつながる場

〜あなたの思いを受けとめる椅子がきっとあります〜

病院では医師や看護師などの専門職がいつもあなたのまわりにいます。
ある意味〝ひとり〟ではありません。
ところが、病院の外に一歩出ると人とのつながりは急に希薄になります。
だからこそ病院の外に元ちゃんハウスのような場所が必要だと思います。
がんを抱えた方や家族、友人が同じ境遇の人や専門職につながれる場所。
たとえひとりでも気にかける誰かがつないでくれる場所。
場合によってはがんを抱えた方がつなぐ役割を持つ場所。
元ちゃんハウスは病院の外にある、人とひとが支え合い、
誰かとだれかがつながる場でありたいと願っています。

西村元一 がんとむきあう会 前理事長

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金沢らしいマギーの実現

いつか金沢の町にもマギー※のような場がほしい…、
がんとむきあう会の活動の原点にあった思いは、元ちゃんハウスという形となって生まれました。
2010年にイギリスからマギーズがんケアリングセンターのCEO(最高経営責任者)を招いて開催した市民公開講座から始まった活動は、2016年6月に特定非営利活動法人がんとむきあう会として新たなスタートを切り、2016年12月に越屋メディカルケア株式会社からビルの無償建物借与をいただき、「金沢らしいマギーの実現」を形にした元ちゃんハウスをオープンしました。
同年には金沢市、独立行政法人国立病院機構金沢医療センターと三者協定を締結。
翌年には金沢市、金沢大学附属病院とも三者協定を締結。
さらに2018年には認定特定非営利活動法人として認定されました。
※マギーズがんケアリングセンター:下記項目を参照ください

マギーマギーマギーマギー

マギーズがんケアリングセンター

病人ではなく、ひとりの人間に戻れる。死の恐怖の中にあっても生きる喜びを感じられる、小さな家庭的な安息所がほしい…、マギーは乳がんを抱えたイギリス人のマギー・ケズウィック・ジェンクスさんの思いがもととなり、遺志を受け継いだ人たちの手で1996年にエジンバラで開設されました。
マギーはがんを抱えた方や家族、友人をいつでもあたたかく迎え入れてくれる場所です。予約は必要なく、受付もありません。中央に置かれたオープンキッチンと大きなテーブルが訪れる人をほっとした気持にさせてくれます。部屋を案内する表示板もない友人の家のようなところです。ゆったりと落ち着いた雰囲気の中で、自分を取り戻したり、専門家による身体的、精神的な状態を改善したりするさまざまなプログラムが提供されています。
※マギーズ東京(写真右下)
2016年10月にはマギーズ国際ネットワークの正式メンバーとしてマギーズ東京が東京都豊洲に誕生しました。マギーの準備室として「暮らしの保健室」を運営していた秋山正子さんと20代で乳がんを経験した元在京テレビ局の記者である鈴木美穂さんの出会いが契機となり、マギーズ東京のプロジェクトがスタート。英国本部との交渉を重ね、連携を進める中で2020年までの限定で土地を確保し、国内初のマギーが実現することになりました。マギーズ東京について詳しくは >>http://maggiestokyo.org/

元ちゃんハウスはあなたと共につくっていく場です。

あなたがいることがギフトです。

元ちゃんハウスは町の中の小さな安息所です。病人ではなく、ひとりの人間として、自分を取り戻す場です。静かに自分を見つめたり、同じ悩みを抱えたひとと話したり、専門家のサポートを受けたりと、そのときの自分の気持ちに寄り添った過ごし方ができます。あなたはそこでひとりではありません。ひとりでいることはできても、ひとりではありません。だれかがあなたとつながっています。だれかがあなたを支えています。元ちゃんハウスはそこにいる人たちが同じ時間と空間を共有することで、お互いに支え合い、つながりあう場だからです。あなたがいることがだれかの支えとなります。あなたがいることがだれかのつながりとなります。元ちゃんハウスにいらしてください。

人間のプロフェッショナルを待っています。

マギーのコンセプトの根底には専門職による実用的、精神的、社会的サポートの提供があります。辛い現実に直面し、さまざまな困難や悩みを持つ目の前の人間に対してどんな支援が求められるのか。がん患者ではなく、生活者として、トータルに人間を見極める。専門職として〝できることをする〟のではなく〝すべきことをする〟。第一に人間としてプロフェッショナルであることが求められます。いつもとは違うチャンネルで向き合うことで、新たな視点や気づき、発見を得ていく。新しい関係性をつくり上げながら、目の前の人を支えるという原点に立ち戻っていく。感性を磨き、人間のプロフェッショナルとして成長を願う多くの専門職の参加を求めています。

新しいつながりと、新しい関係をつくります。

がんとむきあう会の活動コンセプトのベースにあるのは人とひとが支え合い、つながりあう地域の場づくりです。これまで同じ目的を共有する企業・団体・NPOと連携することで、新しいつながりと、新しい関係作りに取り組んできました。個々の活動では難しかったことが、お互いに力を合わせ、協力しあうことで実現できる、単なる足し算ではなく掛け算になる、そうした経験を数多く積み重ねてきました。立場や背景が異なるものたちが、協働し、創発することで、豊かな未来の社会に一歩近づく。わたしたちは金沢の町、そして日本全国の企業・団体・NPOとの新しいつながりと、新しい関係づくりにこれからも取り組みます。

自助・互助・共助・公助のコラボレーション。

2人に1人ががんになる時代を迎え、社会がどうがんとむかいあっていくかが問われています。政府が打ち出したがん対策基本法は全体目標のひとつとして「がんになっても安心して暮らせる社会の構築」を掲げ、各市町村レベルでは「病んでも、老いても、人生の最後まで住み慣れた町で暮らす」ことを目標に地域包括ケアシステムの構築が進められています。元ちゃんハウスはこうした共助・公助の動きと連動し、自助と互助の立場から地域に根差した支援システムの維持・運用に取り組むものです。自助・互助・共助・公助はお互いに関わりあい、働きあうことで効果が発揮されます。がんとむきあう会は行政・自治体・教育とのコラボレーションに積極的に取り組みます。